長くなりそうなので幾つかに分けます。ちょっと変な設定も盛り込んじゃったのでダメだったら言ってね^^;--------------------------------------------------------------夜の帳。日はすでに落ち、漆黒が空を染め上げる。あたりに人通りもなく、静寂に包まれているあたり深夜なのだろう。そんな深夜にあっては王城と言えど夜の帳に包まれ、人は皆夢の世界へと旅立つ。まさにそんな夜を表すかのように王城も闇に包まれている。いや、1箇所だけ・・ほのかに窓明かりが漏れる。この深夜にいかような理由であろうか・・窓明かりが漏れる部屋。その中では髪をオールバックにした男性が書類仕事に追われている。ピクリ。一瞬男の手が止まる。マシュー「きさまか・・・こんな夜更けに何の用だ?」まるでそこに誰かがいるように声をかける。確かにそこには何者かの気配が存在した。マシュー「手を貸せ。だと?貴様がか?貴様程の者が私に助力を求めるか」だがろ蝋燭だけが照らす室内でその姿は見えない。いや・・存在しているのだろうか?ただ蟠った闇の気配が存在するだけだった。マシュー「ふん・・・私がそんな戯言に手を貸すとでも?」闇は答えない。いや、マシューには聞こえているのかもしれない。マシュー「大体、そんな児戯なら私ではなくても他の”貌”でもできようが」闇の中、蟠る闇が苦笑したようにも感じられる。マシュー「なに・・・?」珍しく露骨に嫌そうに眉間に皺をよせるマシューマシュー「ほう・・・あの男が・・・」闇が嗤う。マシュー「あの男となれば話は別だ」珍しい・・・事だろうか・・・マシューの顔が歪む。静かだが・・・決して隠せぬ深い怒り。怨恨にも似た形相だ。マシュー「ああ、判っている。私に断れる道理がないことはな。なにせ貴様と同じ なのだからな」マシューと闇が同じ・・如何に日がなの言動を鑑みても考えにくい事だった。ぎゅ・・・怒りからか・・・・マシューの左手が強く握られる。マシュー「そうだ。そのために私は・・・」--------------------------------------------------------------Part2に続く